俺の妻は腐女子ですがなんら問題ありません。〜交際0日婚で腐女子の私は甘々に溺愛されてます〜
「これからはもっとお互い素直に言い合おう。それがちょっと言いづらい事とかだったらメールとかでもいい。言わないで隠すと今回みたいなすれ違いが起きるかもしれないから……俺は美桜が腐女子だろうが何だろうが、美桜は美桜で好きなのに変わりはないよ。それに美桜にまた悲しい思いなんてさせたくないからさ。本当にごめんな。これからは俺の目の前でも堂々とBLでもなんでも読んで良いからな」

 涙ってのは流しても流してもなかなか枯れる事がないのか、今度は悲しい涙ではなく、嬉しい涙が頬をつたる。彼はいつだって私を大切にしてくれ、私の欲しい言葉をくれる。それなのに少しでも不安に思った自分を懲らしめてやりたい。

「うぅ……好き。隆ちゃん好き。大好き。」

「俺も、どんな美桜も好きだよ。BLが好きな腐女子の美桜も、鈍臭い美桜も、小動物みたいな美桜も、エロい美桜も全部好き」

「ちょっと待って? 鈍臭いのは確かに認めるけど、え、エロいって何っ!」

「だって美桜エロいだろ、俺いつも耐えるのに必死だよ」

「んなっ……」


 涙が引っ込み、そのかわり恥ずかしさで顔がみるみる赤くなるのが分かる。え、エロいって……無意識無自覚恐ろしい。

「美桜、好きだよ」

 私の大好きな低くて優しい声。お互い疲れ切ってボロボロの顔を見合わせ、吸い寄せられるように軽いキスをした。
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