俺の妻は腐女子ですがなんら問題ありません。〜交際0日婚で腐女子の私は甘々に溺愛されてます〜
「本当ですね。とりあえず座ってみます?」

 先に自分がソファーに座り彼女を隣に座るように誘導する。
 ボスンッとはしゃいだまま勢いよく座った彼女はそのまま背もたれに寄りかかり「最高ですねぇ」とテンションは上がったままだ。

「ははは、美桜さんって大人しいイメージが最初はあったけど、意外と無邪気ですよね」

「うっ……子供っぽいですよね、すいません」

 ショボンと肩を丸める彼女。表情がコロコロと変わって見ていて飽きない。むしろ可愛くてずっと見ていたいくらいだ。

「全然、その方がいいですよ。てか、俺たち結婚するんだし、敬語はやめません?」

「そ、そうですよね! あっ、そうだよね! そうしよう!」

「決まりな。じゃあ改めて、美桜これから宜しくな」

 美桜の真っ直ぐ綺麗でキラキラした瞳をじっと見つめ、頭をポンっと撫でた。照れてしまったのかカーッと首から頬まで赤く染めながらもニッコリと笑い「こちらこそ宜しくね、ん〜隆ちゃん? って呼ぶね!」と言う美桜が愛らしくてグッと身体を引き寄せて包み込むように優しく抱きしめた。
 初めて抱きしめる彼女の身体はグッと力をいれたらポキッと折れてしまいそうな程華奢で、それでも女性らしいく柔らかい。初めて会ったときと同じ甘い匂いがほんのりと香り、あの時の衝動を思い出しドクンと心臓が波打つ。彼女の顎を優しく持ち上げゆっくりと顔を近づける。避けられない事からキスを受け入れてもらえると確認でき、唇を合わせた。
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