俺の妻は腐女子ですがなんら問題ありません。〜交際0日婚で腐女子の私は甘々に溺愛されてます〜
「ヤバィぃい、心臓もう持たないからやめてぇ」

 ポカポカと俺の胸を叩いて抵抗してくる美桜の腕をそっと掴み取りそのまま寝室へ引き連れた。
 こんな状況で抱かないとかあるか?
 触っている彼女の腕が熱く、ドクドクと脈拍が早い。

(美桜、緊張してるな。いや、俺もか……)

 緊張からか少し指が震える。

 二人で初めて入る寝室は優しく、落ち着く雰囲気にしようと、ベットを購入する時に決め、ホワイトの床に合わせてダブルベットを真ん中に置き、その横にナチュラルオークのサイドチェスト。布団はベージュ色にして暖かい色合いの寝室にした。
 南側の大きな窓から差し込む太陽光が更に部屋を明るくする。

「わぁ、素敵な寝室になったね。やっぱり隆ちゃんセンスあるなぁ」

 うんうん、と頷き寝室の雰囲気に満足している様子だ。もしかしてこの状況になにも気づいていないのだろうか。

「で、でもさ……ちょっと明るすぎない?」

(あ、良かった。大丈夫そうだな)
 
「そう? 俺は美桜の全部が見たいけど」

「ちょっ! 隆ちゃんっ!」

 何言ってるの! と言いたげな表情で俺をみる美桜。でも本当の事なのだからしょうがない。
俺はまだまだ何も知らない美桜の事をこれからどんどん知って、更に好きになって、それでも、もしかしたら嫌な部分も出てくるかもしれない。でもそれは赤の他人が夫婦になるのだか避けては通れない道だ。二人で乗り越えていきたいと思っている。
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