俺の妻は腐女子ですがなんら問題ありません。〜交際0日婚で腐女子の私は甘々に溺愛されてます〜
 一目惚れとは本当に一目見ただけで好きになってしまうものなのかと実感した。

「高林隆一です、こちらは僕の父の隆蔵です」

 緊張をグッと飲み込み軽く自己紹介をした。
 全員がソファーに腰を下ろし飲み物を頼むと彼女はイメージ通りミルクティーを頼み、ついでにマカロンも、と言って恥ずかしそうに少し笑いマカロンも頼んでいた。

 お互いの父親二人がラウンジの雰囲気をぶち壊す盛り上がりようで俺と彼女は苦笑いしながら相槌を打つくらいしかできずにお見合いが終わった。
 最後に連絡先を交換し、「今度デートに誘ってもいいですか? もちろん二人で」と二人の父親に聞こえないよう、彼女にだけ聞こえるよう彼女の耳元に小さな声で聞くと「もちろんです」と小さな声で満々の笑みの返事をくれた。
 その時に香った彼女からのほのかに甘い香りが鼻から身体の中に入るとゾクっと身体が震えそうになる程身体中の細胞が反応した気がした。
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