俺の妻は腐女子ですがなんら問題ありません。〜交際0日婚で腐女子の私は甘々に溺愛されてます〜
(こ、これって……素股? 素股デビューしちゃうの私!?)

「うわ、美桜の太腿柔らかくて凄い密着してくる……」

 気持ちよさそうな彼の声にドクンと心臓が波打つ。

「隆ちゃん……気持ちいい?」

 後ろを向いて彼の表情を見れたのは一瞬。直ぐに顎を持たれ唇が塞がれた。

「んんっ……」

 一瞬見えた彼の顔は眉間に皺を寄せ、何かを耐えているような切ない表情。もしかして快感に必死に耐えていたのだろうか。

 身体を密着させ段々と押し寄せる快楽に身体を預ける。弾ける恍惚にくらりとし、脚の力が抜けジャボンと湯船に座り込んだ。

「美桜、大丈夫?」

「ん……大丈夫だよ」

「無理させちゃったかな、汗ながして出よう。水飲んだ方がいい」

 少し冷たいと感じる温度のシャワーを身体に浴び汗を流した。クールダウンしてから凄い恥ずかしい事をしてしまった、と冷静に思い出して顔が赤くなる。これを賢者タイムと言うのだろうか。

 二人して身体を拭き下着を身につけてパジャマを着る。さっきまであんなにエッチな事をしていた二人とは思えないほどの冷静な行動に少し笑えてくる。

 冷蔵庫から一本のミネラルウォーターを取り出し二人で飲み合う。最初は間接キスさえも緊張していたのに、今じゃ普通に飲んでしまう自分にちょっと驚く。(と言ってもまだ出会って一ヶ月してないし、まだ一緒に住みはじめて二日目だけどね)
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