俺の妻は腐女子ですがなんら問題ありません。〜交際0日婚で腐女子の私は甘々に溺愛されてます〜
「って、もう六時!? やばいぃぃいい」

 今から準備して八時までに作り終わるか!? 急いで部屋にBL漫画をそっと段ボールにしまう。(急いでいても絶対雑に扱わないのだ!)

「よし! やるぞーっ」

 スマホに昼間検索したハンバーグのレシピを出しエプロンをつけ、手を洗う。準備は万端。

「えぇと、まずは玉ねぎをみじん切り……」

 玉ねぎの皮を剥く。茶色い皮の次に白い部分が見えてくる。でもまだちょっと頭の上部分が緑色だ。もう少し剥いたほうがいいのかな? もう一枚剥いてみる。まだすこーしだけ緑。もう一枚。

「な、なんてこった……」

 あろう事か元の玉ねぎの大きさから半分くらいの小ささになってしまった。ギャグ漫画じゃないんだから! って自分にツッコミたくなった。

「ま、まぁ玉ねぎは少なくてもい、いいよね! うん、お肉たっぷりハンバーグだ!」
「うぅ……目ぇ……死んだぁ……」

 玉ねぎのみじん切りの洗礼にやられた。泣きながらちょっと大きめのみじん切りをボウルに移し合い挽き肉と生卵、牛乳を大さじ二杯、パン粉を二十グラム(この前の料理事件の後に計り機や計量スプーンを隆ちゃんがネットでポチってくれた)塩胡椒を少々……少々……
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