俺の妻は腐女子ですがなんら問題ありません。〜交際0日婚で腐女子の私は甘々に溺愛されてます〜
 フライパンに油を大さじ二杯いれ火をかける。ゆっくりとハンバーグをフライパンに入れるとジュウと音が鳴る。焼かれているって感じだ。

「えーっと、まずは片面に焼き目がつくまで焼く」

 何度も何度もフライ返しでチラッと覗き見て確認した。よし、きっと大丈夫。フライ返しをハンバーグの下にスルリと入れよいしょっとひっくり返す。
 す、凄く緊張した……驚く程の手汗。けれどひっくり返しの作業は無事に成功。はぁ、と安堵の溜息が出る。

「次は、蓋をして六分蒸すっと……」

 ジュウ、ジュウとお肉の焼けていくいい音が蓋からはみ出して聞こえてくる。じっとフライパンの蓋から中の焼かれているハンバーグを覗き込む。段々と色がお肉の赤い色から白、そしてこんがり焼き目がついてきた。ピピピ、ピピピ、と六分を知らせるキッチンタイマーが鳴り火を消し、蓋を開けるとモワンと湯気が飛び出してきた。
 お皿によそり、レシピ通り大さじ三杯のソースとケチャップをフライパンの中で混ぜで簡単デミグラスソースの出来上がりだ。

「え、凄く美味しそうにできたぁ」

 ふっくらと焼けたハンバーグに艶々したデミグラスソースに食欲をそそられる。お、お腹すいたぁ。
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