すべてが始まる夜に
「松永部長、私、来春出店予定の福岡のカフェを担当することになったんですけど、部長は3月まで福岡にいらっしゃったんですよね。カフェ予定地ってご存知ですか?」
「そう言えば、福岡の3店舗目は白石が担当だったな。カフェの予定地がどうかしたのか?」
俺はそう答えながら、福岡の3店舗目ということでまたあの麗香のことを思い出していた。
そう言えば3店舗目のオープニングイベントは考えないといけないな。
いくらビジネスとはいえ、また麗香を起用するのは何かしら問題があるかもしれないよな──。
「それで今回のカフェって、従来の駅前や空港のカフェではなくて地方では珍しい通り沿いのカフェって聞いたんです。開発企画部から資料と一緒に場所の外観写真なんかはもらえますけれど、どんな場所とかご存知でしたら教えてもらえたらなと思って。できれば今までの『カフェ ラルジュ』のイメージとは少し違ったカフェにしたいんです」
白石が言うには、従来とは違った温かみのあるカフェを作ってみたいということだった。彼女の中で何かイメージができているんだろう。
ここで聞いて話し合ってもいいが、まだ俺も詳細な資料はもらっていない。
何も分かってない中で話し合っても二度手間になるだけなので、資料をもらってから改めて検討した方がいいだろう。
そう答えようとすると、お待たせいたしました──とタイミング悪くビールがやってきた。
2人でとりあえず乾杯し、ビールを口に運ぶ。
喉が渇いていたこともあってか、ビールがかなり旨い。白石を見るとこいつも一気に半分くらい飲み干していた。
「そう言えば、福岡の3店舗目は白石が担当だったな。カフェの予定地がどうかしたのか?」
俺はそう答えながら、福岡の3店舗目ということでまたあの麗香のことを思い出していた。
そう言えば3店舗目のオープニングイベントは考えないといけないな。
いくらビジネスとはいえ、また麗香を起用するのは何かしら問題があるかもしれないよな──。
「それで今回のカフェって、従来の駅前や空港のカフェではなくて地方では珍しい通り沿いのカフェって聞いたんです。開発企画部から資料と一緒に場所の外観写真なんかはもらえますけれど、どんな場所とかご存知でしたら教えてもらえたらなと思って。できれば今までの『カフェ ラルジュ』のイメージとは少し違ったカフェにしたいんです」
白石が言うには、従来とは違った温かみのあるカフェを作ってみたいということだった。彼女の中で何かイメージができているんだろう。
ここで聞いて話し合ってもいいが、まだ俺も詳細な資料はもらっていない。
何も分かってない中で話し合っても二度手間になるだけなので、資料をもらってから改めて検討した方がいいだろう。
そう答えようとすると、お待たせいたしました──とタイミング悪くビールがやってきた。
2人でとりあえず乾杯し、ビールを口に運ぶ。
喉が渇いていたこともあってか、ビールがかなり旨い。白石を見るとこいつも一気に半分くらい飲み干していた。