隣人と仲良し

「っーか風呂っしょ!!
 気分転換しなさい」

姉さん的な香カオ。

「僕、やめないよ、描くこと。
 だって、好きなことだから」

尚ナオが少し怒りながらいつにない低い声で言った。

キリっと尚ナオににらまれちゃった靭ジン。

「ほれ、尚さっさと風呂に入って」

姉さん香カオが確か尚ナオの家のはずだが、

風呂の場所もタオルの置いてある場所も知っていて下着まで用意してくれた。

尚ナオはトボトボ風呂場へと歩いた。

尚ナオのあらゆる端っこから黒いインクをたらしながら。

「ありゃ~怒らせたね」

「びっくりした」

いつもニコニコの尚ナオがキレていた。

「あ、香さんの言う通りでしたね」

「ん?何が?」

香カオが尚ナオの家中からタオルを取ってきて、二人で黒いインクをふいた。

「尚が辛くても絵描くのは描くのが好きだからだって。
 さっき香さん言ってたでしょ。
 尚も今にらみながら言ってて。
 あ、同じこと言うんだなって思いました」

「でしょ!!」

ねぇ~って二人はうなずき合った。

「ふは~お風呂、気持ちかった~」

いつものニコニコ尚ナオに戻っていた。

「すっごーい!!キレイになってる」

香カオと靭ジンで二人でキレイにした床やあたりに驚く尚ナオ。

その後、尚ナオは楽しく、絵を描いたのでした。


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