隣人と仲良し

尚ナオの家の前に立つ靭ジン。

「…尚…輪王だけど、今日から家を出るから…。
 今まで有り難うな」

ドアに向かってお礼をのべる靭ジン。

尚ナオの家の中。

「ホラ、靭行っちゃうよ」

香カオが腕を組んで尚ナオに言った。

尚ナオは無視して絵を描いていた。

「私は送ってくるからね」

そう言って尚ナオの家から出て靭ジンのもとへ走る香カオ。

「靭!!」

香カオの声で振り返る靭ジン。

「香さん…。
 最後まで尚に嫌われたままだった…」

淋しい靭ジン。

香カオが靭ジンの背中を思いっきりたたく。

「私がいるじゃん」

なぐさめてくれる香カオ。

「そうですね」

同じ年なのに相変わらず香カオに敬語な靭ジン。
< 48 / 53 >

この作品をシェア

pagetop