キミと迎えた2回目の夏

「いいいい、いります! いります!」

気づけば私は、咄嗟にそう言っていた。

しかも、同級生なのに敬語という‥‥‥。

そんな私があまりにも可笑しかったのか彼は吹き出してしまった。

「はははっ! そんな必死にならなくても!」

そう言われ、とても恥ずかしくなる。

「ちょっと、笑い過ぎ!」

そう抗議してもまだ笑ってやがる。

「立花(たちばな)って面白いんだな!」

それは、どう捉えれば良いのだろう?

しばらくすると、清水くんは落ち着いたのか笑うのをやめた。

「ほら、これあげるよ」

そう言って手に渡されたのは、先ほどのアイス。

「あ、ありがとう。清水くん」

恐る恐る受け取った。

彼は、少し意地悪なところがあるけれど本当は優しいところがあるんだな。

最初は、クールそうに見えて話しかけづらいと思っていたのに。

案外、いいやつかもしれない!
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