ぽっちゃりナースですが、天才外科医に新妻指名いただきました

「千紗。俺と結婚してくれ。愛してる」

 真剣な瞳に射貫かれて、本当に息が止まりそうになった。

 婚約者になれと言われたときとは比較にならないほど、胸が高鳴る。

「はい」

 思い切って返事をすると、彼はホッとしたように笑い、もう一度軽いキスをした。

 私だって、結婚するならあなたがいい。

 誰がきれいだと言ってくれても、私がずっと一緒にいたいと思う人は、あなただけなの。

 自分から腕を回して抱きつこうと思ったら、彼がニッと口の片端を上げた。

 なにかと聞く暇もなく、進藤さんは私をお姫様抱っこした。

「わああ! やめてください。腰痛めちゃいますよ!」

 いくら以前より痩せたと言っても、まだ平均体重よりいくらか重い。

 しかし彼は、ちっとも苦労しているような素振りを見せなかった。

「これくらいで痛めるものか」

 進藤さんは真っ直ぐに寝室に向かう。ベッドの上に横たえられた私の上に、彼が乗った。

「千紗が俺のものだという印をつけておこう。下の名前を呼んだらやめてやる」

 彼は私の服を脱がせながら、あちこちにキスの雨を降らせる。ときどき痛いほど強く吸いつかれた。

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