ぽっちゃりナースですが、天才外科医に新妻指名いただきました

 もしかしたら、今度こそ進藤さんと男女の関係になるかもしれないのに。

 このパンツにたっぷりのったお腹はやばい。胸と高さが変わらない。

「しんど……」

 こんなに頑張ったのに。もう少し、お腹がへこんでもよさそうなものを。

 泣きそうになっていると、ピロンとスマホからメッセージが届いたことを告げる音がした。

 絶対進藤さんだ。スマホに飛びついてメッセージを確認する。

【明日は歩きやすい楽な格好をしてくるように。激しい運動はしないので、そこは心配無用】

 ちょっと考えて、返事をする。

【ということは、公園みたいなところですか?】

【そう思ってもらっていい】

 行先は秘密らしい。

【わかりました】

 今週はほとんど進藤さんと職場で会わなかった。

 私は病棟中を走り回っているし、進藤さんも忙しいので、病棟に来ても患者さんのところを回って、すぐオペ室や医局に戻ってしまうのだ。

 明日はゆっくりふたりで過ごせる。

 そう思うだけで、落ち込んでいた気持ちが浮上した。

< 90 / 171 >

この作品をシェア

pagetop