きみと、どこまでも堕ちていきたい
もどかしい日々

入社して2ヶ月。

二階堂に初めてご飯に誘われてたから1ヶ月が経った。

あれから、二階堂からは何のアクションもない。
ただの“上司と部下”の日々。

そろそろ、待っているだけでは駄目か。
私からアクションを起こすタイミングか。



「…さん」

でも、私から誘ったら意味がないし、どうしたものか。
思ったより手強いな、二階堂。

「…川さん」

つぎは酒を飲んで、酔ったふりをするか…


「滝川さん!」


私を呼ぶ大きな声と目の前の二階堂にハッとする。

ち、近い…


「は、はい!」

どうやら私は、考え込んでしまっていたようだ。
二階堂が目の前でじっと渡しを見つめていた。

「滝川さんどうしたの?ボーっとして」

「あ…」


どうしよう。
わたし、この先どうしたらいいんだろう。



「…ごめんなさい!ちょっと気分転換してきます」

私は二階堂から逃げるようにして、部署から飛び出した。
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