きみと、どこまでも堕ちていきたい

それからは、特に向こうから誘いの連絡があるわけでもなくて、

なんとなく帰りが一緒になって、週1回そのままホテルでセックスをする日々が続いた。


自然な形で私と帰るタイミングを合わせてるのがわかる。
つまり“セックスしたい”の無言の誘いだ。

私はそれを察して、無言で二階堂についてゆく。

「ホテルに行こう」と文章や口にしないところが、二階堂のずる賢いところだ。

形に残る証拠を残さないように配慮しているのだろうか。



…まあ、そんなことをしてもホテルでのやりとりは全部ボイスレコーダーに録らせていただいてますがね。

正直、自分の行為中の声を録るのはかなり恥ずかしいのだけれど。
これも、復讐のためなら仕方あるまい。


こんな日々が、2ヶ月ほど続いた。
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