きみと、どこまでも堕ちていきたい
洗剤買い忘れちゃった。
仕事が休みの日曜日の夕方のこと。
私は駅前に買い物にきていたが、洗濯用洗剤を買い忘れ、ドラッグストアに向かっていた。
これから雨予報だから、早く帰って洗濯ものを取り込まないと。
足早に駅前のバス停を横切ったとき、ふと目に入ったものを見て、私は足を止めた。
二階堂と…その奥さんらしき女性と男の子だった。
男の子と手を繋ぎながら、駅の入り口から出てくる。
思わず私は、バス停の行列に紛れた。
二階堂は、私には見せたことのない幸せそうな笑顔で笑っていた。