８月２５日（後編）

言わないと…！

水樹くんだって暇じゃないんだ。


「あの…わ、わたしと友達になってくださいっ」

そう言って頭を下げた。

だから、水樹くんがどんな表情をしているのかなんてわからなかった。


「……ごめん。俺、紗良ちゃんとは友達になるつもりなんてないから。むしろ友達になりたくない、かな」


…っ……そう、だよね。

友達に、なんて図々しいにも程があるよね。


「ごめん、忙しいからもう行くね？」

そう言うと教室を出て行った。


…あははっ…！

あ〜何か…もう笑える。

人間って最高に傷つくと笑いが出ちゃうんだね。


そっかそっか…


もう水樹くんはわたしと何の関係も持ちたくないってことなのか。

まぁ、そうだよね！

そうさせたのはこのわたしだもん。