8月25日(後編)
そんなことを考えているとキリがない気がした。

とりあえず早く着替えてしまいたい。


似合っていないことくらいわかっていたけど、さっきの水樹くんの苦笑いの表情を見たら余計に…

もう胸が張り裂けそうだ。


「あ、紗良おかえり〜」

教室に戻ると和子が待っていた。

「慧くんとは会えた?」

「え?」


なんでそんなこと聞いてくるんだろう?

「え、もしかして会えてない!?」

「なんで?」

「紗良のこと何度も探しに来てたから。何か朝からずっと探してたらしいよ?」


朝から?ずっと?

ほんとに?…


「それにあれ…慧くんの仕業って」

と和子の視線の先には、事前にコスプレ姿で撮っておいた写真が貼られた壁が。
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