8月25日(後編)
蚊の鳴くような声で謝った真咲くんに物足りなさはあったけど、もうどうでもよかった。
それよりこの場所から早く出たかった。
「平野くん、もういいよ。行こ?」
と平野くんを半ば強引に引っ張りながら教室を出た。
「ありがとね……ありがとう…」
少し歩くと堪えていた涙が溢れる。
何とも言えない感情が襲いかかってきては、その度に情けない気持ちに…。
「夏目さん、とりあえず保健室行こ?ここ、結構腫れてるし冷やそ?」
と平野くんは自分の頬を指さしながら顔を歪ませる。
「…うん」
力無く返事をすると、教室前を素通りして保健室へとやってきた。
「氷持ってくるから座ってて」
平野くんはきびきびと動くと、すぐに氷の入った袋を手渡してきた。
「ありがとう」
お礼を言うとヒリヒリと痛む頬に袋を押し当てた。
それよりこの場所から早く出たかった。
「平野くん、もういいよ。行こ?」
と平野くんを半ば強引に引っ張りながら教室を出た。
「ありがとね……ありがとう…」
少し歩くと堪えていた涙が溢れる。
何とも言えない感情が襲いかかってきては、その度に情けない気持ちに…。
「夏目さん、とりあえず保健室行こ?ここ、結構腫れてるし冷やそ?」
と平野くんは自分の頬を指さしながら顔を歪ませる。
「…うん」
力無く返事をすると、教室前を素通りして保健室へとやってきた。
「氷持ってくるから座ってて」
平野くんはきびきびと動くと、すぐに氷の入った袋を手渡してきた。
「ありがとう」
お礼を言うとヒリヒリと痛む頬に袋を押し当てた。