8月25日(後編)
そんなことを思いながら部屋に戻っていると、背後に気配を感じた。

振り向こうとしたけど、残念ながら振り向くことはできなかった。


なぜなら……

「水樹、くん?」

に後ろから抱きしめられたから。


いつからいたんだろう?

もしかして与田くんとのやり取り聞かれてた!?

だったら恥ずかしい、かも…。


「紗良ちゃん…晴人に言ってたこと、俺にも言ってほしい」

「えっ…」

やっぱり聞かれてたんだ。

「ダメ?」

耳元でそれはズルい。


胸のドキドキが最高潮だ。


でも、もう言うならこのタイミングかもしれない。

自由行動でいい雰囲気になったら言うつもりだったけど…

もう、今伝えよう。
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