8月25日(後編)
「じゃ、俺行くね。また後で」


そう言うと平野くんはエレベーターに乗り込んだ。

和子、大丈夫かな?

朝陽がうまく接してくれてるといいけど。


そんなことを思いながら、窓の奥に見える海に目を向ける。

綺麗だな〜…

来年の夏は、水樹くんと海とか行けたらいいな。


でも、その頃は受験勉強で大変かも。

水樹くんは進路とか考えてたりするのかな…?

頭がいいから大学に進学とかするんだろうな〜。


だとすると、水樹くんとは別々の進路に進むことになるってことか…

寂しいな…。


「あ、慧くん!ここにいたんだ?」

少し遠くで聞こえた水樹くんの名前に振り向くと、2人の女子が水樹くんと話し込んでいた。

どうやら水樹くんもお土産屋に来ていたようだ。


楽しそうに会話をする水樹くんたちの姿をボーっと眺める。
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