8月25日(後編)
「だからって普通着いて来るか〜?クラスも違うのに」


平野くんは口を尖らせながら水樹くんを睨む。

「こういうのは大勢のほうが楽しいし、いいじゃん」

と水樹くん。


そんなやり取りをわたしを挟んで行われる。

和子と朝陽は後ろで2人の世界に入ってるようだ。

それはそれで全然いいんだけど。


わたしはいつからこんなに人が好きになったんだろう?

友達なんて要らない…

そう思っていたあの頃が少し懐かしい。


でも、あの頃より今のほうが断然楽しいし、毎日が明るい。


友達という存在が、こんなにも温かいとは思いもしなかったな。

きっと、これが本当の友達ってやつだ。

他人からしたら、こんなことはごく普通のことなんだろうけど、孤独を味わったことのあるわたしからしたら、こんなことが幸せだったりする。


「あ、ここ、ここ。昨日見てた店」
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