8月25日(後編)
「中3!?それは長いね!ってことは同中だったの?」

和子の興味が一段とわく。

「同中っていうか、彼とは幼馴染なの」

幼馴染…


朝陽みたいな感じか。


「そうなんだ?じゃ、ずっと一緒なんだね」

「うん。でも、地方の大学狙ってるみたいで、そこ受かったら遠距離になるんだよね」

と言った藤代さんの表情は変わらないから不思議だ。


寂しくないのかな?


長年付き合えば、そう思うこともなくなるのかな?

そんなことを思っていると、続けて藤代さんが言葉を並べた。

「でね、わたしもその大学行こうと思ってるの。彼には言ってないんだけどね」


と言った藤代さんの頬がやっと染まる。

そうだよね。

どんなに長く付き合っても寂しい気持ちはあるだろうし、何より好きの気持ちは変わらないよね。
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