8月25日(後編)
こんな星空、永遠に見ていられる気がする。

ほんとに綺麗。


「でも、よく知ってたね?こんな綺麗な星空が見れること」

きっと、誰も知らないよね。


「実は親戚が沖縄に住んでるんだよね。それで教えてもらった」

「そうだったんだ?みんなにも教えてあげたかったね」

「紗良ちゃんは優しいね。俺は紗良ちゃんと2人で見たかったから教えたくなかった」

夜空を見上げながらそう言った水樹くんにチクッと胸が痛む。


またわたしは雰囲気をぶち壊すようなことを言ってしまった。

水樹くんの気持ちの邪魔をしたかもしれない。


ほんとダメダメすぎる…。


「あ、紗良ちゃん手出して?」

不意に向けられた視線にドキッとする。

手?

両手、かな?…


と両手を出すとクスッと笑う水樹くん。
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