８月２５日（後編）

ここから

「うん、これでいこうか。オッケーです！お疲れ様っ」


天宮さんからのその言葉を、この数日どれだけ待っていたことか…！！

「お疲れ様でした」

頭を下げ、ヨロヨロとデスクに戻ると大きなため息をついた。


「はあぁぁ〜終わった〜！」

と伸びをしてデスクに項垂れる。

「紗良、お疲れ様」

「南…色々ありがとね」

「ううん」


この１ヶ月は本当に地獄だった。

多分、いや絶対これまでの人生で一番地獄。


わたしの企画案が通り、夢のように喜んでいられたのもほんの束の間。

日に日にダメ出しが増え、徹夜が続き…


会社に泊まった日だって数えきれない。


正直、ここ数日の記憶は曖昧。

それほどわたしの体と頭は疲れきっている。

「紗良、今日はもうあがりでしょ？早く帰って寝な。あんまり寝れてなかったでしょ？」


と南が顔を覗き込む。


ここ最近のわたしの頑張りを見てくれていた天宮さんから早上がりの許可が出ていた。
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