8月25日(後編)
下駄箱を抜け、そのまま向かったのは1年の頃の教室。
電気を点けるなり、変わっていない教室内に笑みがこぼれる。
「あ、机…新しくなってる」
そう言った慧くんから視線を机に向けると、確かに新調されたようだ。
まぁ、それもそうだよね。
わたしたちが使ってた時でもだいぶ年季が入っていたから。
「ね、紗良ちゃんそこに座って」
と指定された席は、もちろんあの頃に座っていた席。
素直に席に座ると、斜め前の席に慧くんも腰をおろした。
そんな慧くんの背中を見つめる。
あの頃もこうやって、よく慧くんの背中を見つめてたっけ…?
下ばっかり見ていたけど、いつからか慧くんの背中を見るようになっていた。
「懐かしいな〜…」
前を向いたまま、そう呟いた慧くんに同感。
1日でいいからあの頃に戻ってみんなと過ごしたい。
「俺の中で高1の思い出が一番濃いんだよね。紗良ちゃんとこの教室で過ごした思い出が」
あの頃の記憶を思い出しているのか、どこか遠くを見つめながらそう言った慧くん。
電気を点けるなり、変わっていない教室内に笑みがこぼれる。
「あ、机…新しくなってる」
そう言った慧くんから視線を机に向けると、確かに新調されたようだ。
まぁ、それもそうだよね。
わたしたちが使ってた時でもだいぶ年季が入っていたから。
「ね、紗良ちゃんそこに座って」
と指定された席は、もちろんあの頃に座っていた席。
素直に席に座ると、斜め前の席に慧くんも腰をおろした。
そんな慧くんの背中を見つめる。
あの頃もこうやって、よく慧くんの背中を見つめてたっけ…?
下ばっかり見ていたけど、いつからか慧くんの背中を見るようになっていた。
「懐かしいな〜…」
前を向いたまま、そう呟いた慧くんに同感。
1日でいいからあの頃に戻ってみんなと過ごしたい。
「俺の中で高1の思い出が一番濃いんだよね。紗良ちゃんとこの教室で過ごした思い出が」
あの頃の記憶を思い出しているのか、どこか遠くを見つめながらそう言った慧くん。