8月25日(後編)
なのに家に帰る気も起きず……

向かった場所は学校で、自然と足が3階のあの場所に運んでいく。


男子更衣室という札が目に入ると、ドアを開けて中に入った。

ここに来るのは随分久しぶりだ。


懐かしいな〜…

この場所も木曜日という曜日も。


あ、そういえば今日は木曜日。

こんな偶然…いらないのにね。

逆に虚しくなってくる。


ロッカーに背中を預け、その場にしゃがみ込みむとさっき見た光景がよみがってきた。


奈々ちゃんはきっと今でも水樹くんのことが好き…

じゃなきゃ、抱きついたりしないよね?


はぁ…

誕生日が一緒ってだけで、水樹くんとはどこか運命みたいなのを感じていたけど、それは素敵な勘違いだったようだ。
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