透明な心、いつか輝きを増す日まで
「よろしく……僕、宏さんが引っ越してくるなんて聞いてないよ?」

「言ってないからね……俺も、まさか悠真さんの家の前だとは思ってなかった……あれから紅希さんがしつこくて……嫌になったから、引っ越したんだ。それと、悠真さん。あの時はありがとうね……色々と言う勇気が出来て、真由美にたくさん言うことが出来た……それで、元気になって……」

「そうなんだ……良かった。あのさ、宏さん……」

「ん?」

「僕、もっと宏さんの助けになりたい……だから……たくさん頼ってね」

そう言う僕の瞳から、涙が零れ落ちる。それを見た宏さんは、優しく微笑んだ。

「もちろんさ!」
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