俺の、彼女は、可愛いすぎる
午前中の講義だけ受けて二人は

病院に向かう車の中

孝は花恋に会える事を楽しみにしていると
言った。

病院の駐車場に着くと孝に「いつもの明る

いお前でいてくれ」と言った。

「花恋もお前に会えるのを楽しみにしてる

花恋を見た時の孝を想像すると、目頭が熱

くなる。

俺でさえ、彼女と分かった時は言葉さえ

失った。


ドアをノックして入った。

彼女は、手鏡を持って少ない髪を整えてた


花恋と声かけると、笑顔で俺たちを見た

「孝君 来てくれたんですね、お久しぶり
です」

孝は…茫然として彼女を見ていた

俺の肘で孝の腕を突っついた…

「か、花恋…ちゃん…おひさ…しぶり」

孝は言葉を詰まらせ動揺してると思った

「大学生活はどうですか? 優弥に聞いたん

ですけど、サークルが一緒って!

仲いいですね」

彼女から言葉は発するけど、孝はうん、

はい、とか返事をかえさない!

俺自身もどんな言葉をかけたらいいか

躊躇してるから、孝も同じだろう…

…くだらない話をして彼女を笑わせた

孝の口数は少なかった。

一時間位いて、俺達は帰った

部屋を出るとき

花恋の寂しそうな顔が目に浮かんだ!

帰りの車の中孝は泣いてた…

そして…睨んだ目で俺を見た!

「俺が全て悪い…花恋をあんな風にしたの

も俺だし…」

「あぁ…お前が悪い!……

俺…お前から少しは聞いていたけど、

彼女見ても花恋ちゃんって分からなかった

よ…」

寮に着くまで二人とも会話はなかった。




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