あの日、雪が降っていてよかった。【完】
「で、でも、雪村さん嫌がらないですかね…?」

『なんで?』

「な、なんとなく、ですけど…、」


今までも、絶対にそんなこと教えてくれなかったし

私には知られたくないのかとばかり思っていた。

…まぁ、私もそんなにどうしても知りたかったわけではないけれど。


『んーー、どうだろう。…あ、でも、雪村ってファンとの距離独特だから、それはちょっとびっくりするかもね。』

「そ、そうなんですか?」


私が聞くと

ネタバレはここまで、と仁さんは笑って

それ以上は教えてくれなかった。
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