あの日、雪が降っていてよかった。【完】
-数十分後-


『あっ、きたきたーっ、』


ピンポーン、とインターホンが鳴ると

待ってましたと言わんばかりに

忍さんは玄関まで小走りした。


『ピザきたよーっ。…あ、唯ちゃん、ゆき起こしてきて?』

「わ、私ですか?」


よろしくー、と言われてしまえば

断れるわけもなく

私は、そっと寝室のドアを開けて中の様子を覗いた。

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