あの日、雪が降っていてよかった。【完】
《また随分可愛らしいお嬢さんだねぇ。雪村くんの彼女?》

『いや、あー…、同居人?』

《同居人?》

『それじゃちょっと他人行儀か…。同居人であり仕事仲間であり、相棒?』


不思議そうな顔をして私を見つめるおじさんに

私はわけも分からずまま、こくこく、と頷いてみせた。


『ちょっとゆきー?おじさん困ってるからー、』

『ほんとのことじゃん、』

『それはそうなんだけどさー、』

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