あの日、雪が降っていてよかった。【完】
《あっ!これほんとに辛いから…、無理しなくていいからね、》

「あ、ありがとうございます、頂きます。」


私の隣では

雪村さんが平然とした顔でラーメンをすすっていて

私は恐る恐る、一口スープを飲んだ。


「あっ、美味しい…、」

『でしょ。…僕ラーメンはこれしか食べないから、』

「すっごく美味しいです、」


私が言うと

おじさんは、それはよかった、と苦笑いしていた。
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