あの日、雪が降っていてよかった。【完】
『ふっ、ふふっ…、別にもう会えなくなるわけじゃねーだろ、ふっ…、』

「そ、そんなに笑わなくても、」

『だって香月がすっごい真剣な顔して言うから、ふっ…、』


雪村さんはひとしきり笑ったあと

ちょっと呆れたような顔をして、私に言った。


『別に卒業したって、家に帰れば僕はいるし、神室と雲英だって僕んちに集まってくるんだから、』

「……そう、ですね、」


私はちょっと、考えすぎてたのかもしれない。

ここ最近の毎日は、私にとってあまりにも

楽しくて眩しいものだから。
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