あの日、雪が降っていてよかった。【完】
昔から自分の気持ちを言葉にするのは苦手だった。

そのせいで、周りからは何考えてるのかわからない、と

遠巻きに見られる多かった。


「もー限界、やめてやる、こんな人生。」


死にたい。

ほんとに思っているはずなのに

身体は生きたいと思っているのか

屋上の柵に近づくにつれて

自分の足は、がくがくと震えていた。
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