あの日、雪が降っていてよかった。【完】
『んー…っ、編集の前に先シャワー浴びるかー…、』


ずっと同じ姿勢のままでいた身体を伸ばすと

凝り固まっていた肩から

バキバキ、と鈍い音がした。


『………あいつ、もう寝たのか…?』


部屋を出てリビングへ行くと

そこには誰もいなくて

寝室を覗くと、電気がついたままのその部屋には

ベッドの端で丸まって眠る香月の姿があった。
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