あの日、雪が降っていてよかった。【完】
「ありがとう、ございます…。」

『別に。……僕は部屋にいるから、今日くらいはゆっくりしとけば。』


彼はそう言うと

ぽん、と私の頭を撫でて

くるりと私に背を向けた。


「………きょ、距離が近い…?」


忘れていた。

私は昨日、人生初めての告白をされたのだ。

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