あの日、雪が降っていてよかった。【完】
「…………べ、別に私だってどーでもいいですけど。…どうせ、近々やめないといけないし。」

『はぁ?なんで、』

「学費、払えないので。……別にいいんですけど。」


私が言うと

雪村さんは私に背を向けたまま

さっさと準備して、と言い放った。


『…………金のことは気にすんなって言っただろ。』

「そ、そんなこと言われても…、」

『いいから、とりあえず準備して。』


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