あの日、雪が降っていてよかった。【完】
「あっ、雪村さん…。すみません、お仕事中でしたか…?」

『いや、ただの野暮用。』


僕が言うと

ラーメン伸びちゃうとよくないので、と

香月は少し申し訳なさそうな顔をした。


『………あのさ、』

「は、はい、」

『…………あー、いや、やっぱりいいや。』


はやく事実を知りたい気持ちはあったけど

昨日言ったこと覚えてる?なんて

確認するのはさすがの僕も気が引けて

咄嗟に曖昧な言葉で誤魔化した。


-雪村side end-
< 450 / 557 >

この作品をシェア

pagetop