あの日、雪が降っていてよかった。【完】
『…………別に、ただの気まぐれ。』


雪村さんはそれ以上はなにも教えてくれなくて

私は大人しく隣を歩くことしかできなかった。


「あ…、じ、じゃあ私、教室こっちなので…、」


正直教室に入るのは気が滅入るけど

ここまで来てしまったら行かないわけにはいかなくて

私はそれじゃあ、と雪村さんに会釈した。


『………お前、何組?』

「え、と、2組、です。」

『わかった、2組ね。』

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