あの日、雪が降っていてよかった。【完】
『ふっ…、馴染めてんじゃん。』


そんな様子を見ていた雪村さんは

上出来、と言わんばかりににやりと笑った。


「あ、あの、」

『ん?』

「ほんとに私、授業始まってもここにいていいんですか…?」

『席後ろだしバレねーだろ、』

「そ、それはさすがに…、」


無理がある気が…、と私が言うと

雪村さんはおもむろに立ち上がって

ちょっと待ってろ、と私に言った。


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