あの日、雪が降っていてよかった。【完】
『んー…、ふぁ…、』

「あっ、雪村さん。ごめんなさい、起こしちゃいましたか…?」

『んー…、…何時、今…、』

「も、もう放課後です。授業、今さっき終わったので…、」


私が言うと

雪村さんは伏せていた身体をむくっと起こして

んー、と猫のように伸びをした。


『ゆきー?ゆきも唯ちゃんのノート見せてもらったらー?』


ずっと寝てたんだし、と忍さんが言うと

雪村さんは小さくめんどくさい、と呟いた。

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