あの日、雪が降っていてよかった。【完】
何も持っていない私を受け入れてくれて

その上タダで家に住まわせてもらってるというのに

何もしないって言うのも、気が引ける。


「………少しでも、役に立ちたいので。ダメ、ですか…?」

『………わかった。…これで僕が赤点とったら、香月の責任だからね、』

「は、はいっ、」


そうならないように頑張ります、と私が頭を下げると

そんなに身構えなくていいから、と雪村さんは私の肩を叩いた。

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