ねぇ、
なんで、



なんで、



「はるくん、いないじゃん」




なんで、いないの。



俺もみっちゃんと同じ高校入るっ!!、って言ってたのはどこの誰よ。




名字がわからないのは仕方ないけど。


顔を見つけようとしても、いないのはなんで。



…どうして。









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野々宮 海月、17歳。


高校2年A組、21番。委員長、首席。

肩にかかるくらいまでの髪は、ゆるく巻いて、毛先だけ茶色に染め直した。

上半分の髪を2つに分けて、編み込みしてまとめる

っていう…短い髪だと時間がかかることもした。

家族は弟1人と妹2人。

(るな)は8歳、妹 柚月(ゆづき)と弟 月都(らいと)は3歳。

3人を学校に行きながら支える、しっかり者の長女。

先生や生徒から信頼されており、その整った用紙から海月姫(くらげひめ)と呼ばれているとかなんとか。




…まあつまり、世間一般で言う人気者────らしい。




うまく作れたキャラ設定に、道に沿って生きていく。


…つもり。



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