【完結】ドSな救命医に見初められ、婚姻関係を結びました。


「さくら。落ち着いたら、新婚旅行に行こう」

 と、北斗さんは言ってくれた。

「……はい。行きたいです」

 いつか北斗さんと新婚旅行に行けたら、わたしはきっと今よりももっと幸せだと、感じてしまうのかもしれないな……。
 本当に北斗さんとずっと一緒にいたい。ずっと夫婦でいたいと、そう願うかもしれない。

「さくらはどこに行きたい?新婚旅行」

「そうですね……。すぐには思い浮かばないけど、沖縄とか京都とか、国内がいいです」

 そう答えたわたしに、北斗さんは「日本国内でいいのか? ハワイとかシンガポールとか、ドバイとか色々あるだろ?」と更に聞いてきた。

「いいんです。……北斗さんと一緒に行けるなら、わたしはどこでも」

 北斗さんと一緒に行くからこそ、意味があるのだから。

「嬉しいこと言ってくれるな、さくらは」

「そうですか?」

「そうだよ。……さくらはいつも、そうやって俺を笑顔にしてくれるんだよ」

 そう言った北斗さんは、わたしの唇を啄むように重ねてきた。

「北斗さん……」

 そのまま寝室のベッドの上に運ばれたわたしは、北斗さんにその身体と心ごと甘く包み込まれるように抱かれた。
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