【完結】ドSな救命医に見初められ、婚姻関係を結びました。
「そうか。立派な救命医に、なりたいのか」
「はい。……そしてたくさんの人を、救いたいです」
わたしは、北斗さんにそう話した。
「フッ……。いい心掛けだな」
「ありがとうございます」
わたしだって医者だ。目の前の患者を救うことを、諦めたくはない……。
「さくらは医者としての、覚悟はあるか」
「……覚悟?」
「ああ。人の命を救うことには限界がある。……だけどそれでも、命を救うことを諦めないっていう覚悟はあるか」
そう北斗さんから聞かれたわたしは、「もちろんです。……たくさんの人を救いたいっていう思いは、誰よりも持ってるつもりです」と答えた。
だってわたしだって、こう見えても医者なんだから……。
そんなことを思っていたら、北斗さんは小さく鼻で笑って「気に入った。お前との縁談、受け入れてやる」と、突然言ってきたのだった。
「えぇ……?」
え、何?どういうこと……?
待って、展開が読めない。 え?全然、分からない……。
「さくら。お前と結婚、してやるよ」
「………。え、結婚っ!?」
そしてわたしは、北斗さんと婚姻関係を結ぶことになったのだった。