【完結】ドSな救命医に見初められ、婚姻関係を結びました。

 
 色々と雑誌などを見ながら選んだ結果、わたしたちは新婚旅行に京都に行くことにした。
 京都は久しぶりだ。学生の時、修学旅行で行ったきりだ。

「北斗さん、京都……とても楽しみですね」

「ああ、楽しみだな。俺たちの、新婚旅行」

「はい。とても楽しみです」

 ベッドに二人、横になりながらそんな会話をする。それが幸せでたまらない。

「京都に行ったら、たくさんさくらの行きたい所に行こうな」

「はい」

 北斗さんと結婚して一年。仕事でお互いに忙しくてなかなか時間が合わなくて、時にはすれ違うこともあった。
 だけどわたしたちは、わたしたちなりにちゃんと夫婦だった。どんな時も、わたしたちはお互いを尊敬しあい、励まし合いながら夫婦としての道のりを歩んできた。

「おやすみ、さくら」

「……おやすみなさい」
  
 こうして二人で抱き合い、眠りにつくだけで幸せに感じる。
 大好きな北斗さんといると、とても落ち着くんだ。 





「じゃあ、行ってきます」  

「おう。頑張れよ」

「はい。行ってきます」

 翌朝わたしは、出勤してすぐにお父さんの所へと向かった。
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