【完結】ドSな救命医に見初められ、婚姻関係を結びました。
ストレッチャーを押して、急いで処置室へと運んだ。
「台に上げます。せーの、1.2.3……!」
患者さんを処置台へ上げると、すぐにモニターを付ける。
「柏木さん、アドレナリンの投与お願いします!」
「はい!」
「先生、心拍下がってます!」
「RBC追加してください!」
指示を出しながら、わたしは処置を始めた。
「遠藤さん、バイタルは?」
「血圧上が50……。下は測れません……!」
「OK。アドレナリンもう一個追加してください」
「はい……!」
アナフィラキシーショックを起こしているこの患者は、意識も混濁していて瞳孔不動が見られていた。
「遠藤さん、バイタルは?」
「ダメです。バイタル戻りません……!」
ダメか……。そう思っていると、心停止したことを告げるアラームが鳴った。
「先生、心停止です……!」
「アドレナリン10単位投与してください!蘇生します……!」
「はい!」
心停止した状態になり、急いで蘇生術を施した。
「遠藤さん、胸骨(きょうこつ)圧迫してて!」
「は、はい……!」
急いで除細動を用意し、200ᐯでチャージする。