【完結】ドSな救命医に見初められ、婚姻関係を結びました。

⑳新婚旅行・初日



「うん、美味い」
 
「本当? 良かった」

 仕事を終えて帰ってきたばかりの北斗さんは、わたしの作ったスタミナ丼を食べて美味しいと言ってくれた。
  
「ニンニクが結構効いてて、いい感じだな」

「スタミナ付きますか?」
 
「これは間違いなく付くな。 新婚旅行でもスタミナ、使わないといけないからな」

 そう言われたわたしは「え?なにがですか?」と返事をした。

「あっちの方、に決まってるだろ」

「えっ……!?」
 
 そ、そういうことだったの!? やだもう、北斗さんったら……!
 なんだか急に恥ずかしくなる。
 
「もちろん、夜の方はしっかりスタミナ使うだろろ? 今のうちに体力付けておかないとな」

 北斗さんはそう言いながら、スタミナ丼をスプーン一杯に頬張っていた。
 
「や、やだもう、北斗さんったら……。何言ってるの?」

「何って、幸せな新婚旅行だろ? さくらを幸せにする自信なら、俺にはあるぞ」

「……そんな、恥ずかしいです」

 北斗さんとの新婚生活は、酸いも甘いもどっちもある。 甘くて幸せな日も多いけど、すれ違う日もあるし。
 それはきっと……酸いかも。
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