【完結】ドSな救命医に見初められ、婚姻関係を結びました。
わたしの手を握ったまま、北斗さんはわたしに視線を向けた。
「新婚旅行……。連れてきてくれて、本当にありがとう、北斗さん」
「俺の方こそありがとうな。 俺も来たかったから、さくらとの新婚旅行」
北斗さんにそう言われると、なぜか泣きそうになってしまう。
「……北斗さん、わたしね」
「ん?」
「わたし、今すごく幸せ。 北斗さんとこうやって新婚旅行に来れたこともそうだし、夫婦になれたこともそう。……北斗さんとこうして出会えたことは、わたしにとって一番の宝物だし、一番の幸せだよ」
こうして北斗さんのことを愛している。それはこれからもずっと、変わらない。
北斗さんと共に生きて、北斗さんと共に喜びや哀しみを分かち合っていくことが、わたしたち夫婦の在り方だから。
「……俺もすごい幸せだ、さくら」
「北斗……さん」
そして北斗さんはわたしの手を握ると、わたしを目をジッと見つめながらこう告げる。
「さくら。俺と結婚してくれて、ありがとうな」
「……え?」
「俺はさくらと、これからもずっと一緒にいたい」
そう言われたわたしは、自然と涙が出た。